こんにちは!当ブログ『ねことシネマ』にお越しいただきありがとうございます。
映画って、本当に私たちの日常に彩りや感動を与えてくれますよね。特にミュージカル映画は、音楽と映像が一体となって、観る者を一瞬でその世界へと誘ってくれます。
さて、今回取り上げるのは、私自身、人生のベストテンに入ると断言できるほど大好きな映画、デイミアン・チャゼル監督の『ラ・ラ・ランド』です!この作品については、以前このブログでもその魅力について熱く語らせていただきましたが(その時の記事はこちら)、今回は特にオープニングを飾る名曲 "Another Day of Sun" にスポットを当てて、英語学習の観点から一緒にその魅力を深掘りしていきたいと思います。
この曲、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?2016年の公開から時が経った今でも、ビールのCMなどで起用されるほど、私たち日本人にとっても馴染み深いメロディですよね。私自身、映画を観て以来、あの高揚感あふれるメロディと、ハイウェイでの圧巻の長回しダンスシーンが忘れられず、サウンドトラックを何度リピートしたか分かりません。ちょっと高級なBDプレーヤーで4K UHD版を再生すると、オープニングシーンのフィルムの粒子感まで伝わってきて、それはもう…!思わずため息が漏れるほどの映像美です。
実は私、『ラ・ラ・ランド』が大好きすぎて、シネマオーケストラコンサートにも足を運んだ経験があるんです。映画本編を大スクリーンで上映しつつ、劇中音楽をプロのオーケストラが生演奏するという、夢のような企画なのですが…もう、鳥肌と感動で涙が出そうになりました!特にこの "Another Day of Sun" の生演奏の迫力と、映像との完璧なシンクロは圧巻の一言。作曲家のジャスティン・ハーウィッツ氏が来日し、自ら指揮を振るという贅沢さで、その感動は今でも鮮明に覚えています。もし今後また開催されるようなら、心の底からオススメします!

そんな風にメロディは口ずさめるけれど、「歌詞の内容までは正確に分からないなぁ」「なんとなく英語風にハミングしちゃうんだよね」という方も、もしかしたらいらっしゃるのではないでしょうか?何を隠そう、私自身もそうです。この曲、テンポが速いですし、使われている表現や固有名詞も多くて、字幕なしで聞き取るのはなかなか難しいと感じていたんです。
そこでこの記事では、私個人の感想や映画の裏話(撮影時の天候の奇跡や、ハイウェイ封鎖の裏側など)もたっぷり交えながら、この "Another Day of Sun" の英語の魅力を、皆さんと一緒にライトに、でも深く探っていきたいと思います。この記事を読み終わる頃には、きっとあなたも歌詞の意味を理解し、自信を持って口ずさめるようになっているはず!
「英語って面白い!」「この曲で一緒に学べてよかった!」「私も頑張ろう!」そんな風に感じていただけるような、最高の英語学習体験を一緒に創り上げていけたら嬉しいです。ぜひ最後までお付き合いください!
"Another Day of Sun" に込められた夢と希望:楽曲の世界観
この "Another Day of Sun" は、夢を追いかけてエンターテイメントの街ロサンゼルスにやってきた人々の、希望、野心、そして時には直面する失意を、カリフォルニアの眩しい太陽のイメージと共にエネルギッシュに描き出しています。タイトル自体が、晴れ渡った空の下で「また新しいチャンスの一日が始まる!」という楽観的な期待を象徴しているようですよね。
映画の冒頭、渋滞する車内のカーステレオから流れる様々なラジオ音声が徐々に重なり、そこからこの曲のイントロが始まる演出も本当に秀逸!ヒッチコック監督の映画『裏窓』のあるシーンがモチーフになっているという話も読んだことがありますが、映画の魅力を熟知しているチャゼル監督ならではの演出に、開始数分で心を鷲掴みにされました。そして、曲の最後に黄色い文字で「LA LA LAND」とタイトルが表示される瞬間!「これぞミュージカル!」と快哉を叫びたくなります。
映像の画角が、1950年代のミュージカル映画で用いられた「シネマスコープ55」をあえて採用している点や、衣装のカラフルな色合いが当時のテクニカラーを彷彿とさせる点も、この映画の大きな魅力。スクリーン全体を活かした構図と鮮やかな色彩が、楽曲の世界観を一層引き立てています。
それでは、歌詞を追いながら、夢追い人たちの物語と英語表現を一緒に見ていきましょう! (※著作権保護の観点から、歌詞全体の掲載は控え、解説に必要な部分を引用します。)
過去への回想と決意の言葉たち (第1ヴァース)
I think about that day I left him at a Greyhound station, west of Santa Fé We were 17, but he was sweet and it was true Still I did what I had to do 'Cause I just knew
最初の歌い出しは、夢を追うために故郷を離れた女性の回想シーンから始まります。
- "I think about that day" 現在形 "think" が使われているので、今この瞬間に「あの日のこと」を思い出している、というニュアンスですね。
- "I left him at a Greyhound station, west of Santa Fé" "Greyhound" はアメリカの有名な長距離バス会社。若者が少ない資金で大きな夢を抱えて大都市へ向かう…そんな情景が目に浮かびます。"west of Santa Fé"(サンタフェの西)という具体的な地名が出てくることで、彼女の旅のスケール感と、後にした場所への距離を感じさせますね。サンタフェはニューメキシコ州の州都で、芸術の街としても知られています。そんな場所を後にするのですから、相当な覚悟だったのではないでしょうか。
- "We were 17, but he was sweet and it was true" 17歳…若くて純粋な恋だったことが伺えます。"sweet" は「優しい」「感じが良い」、そして "it was true" は、二人の関係や感情が「本物だった」ということを表しています。この "it" が指すのは、言葉にはできないけれど確かに存在した彼との真実の絆、そんな感じでしょうか。
- "Still I did what I had to do" "Still" が「それでもやはり」と、前の文脈(彼との関係は本物だった)と対比させています。そして "I did what I had to do" は「私がしなければならなかったことをした」という意味。夢を追うために、大切な人との関係を犠牲にした…そんな彼女の葛藤と決意が伝わってきます。「他に選択肢がなかった」というニュアンスも感じられますね。
- "'Cause I just knew" "'Cause" は "Because" のくだけた言い方ですね。"I just knew" は「ただ分かっていた」「直感的に理解していた」。何を「知っていた」のかは具体的に語られていませんが、夢を追うべきだという強い確信、あるいは運命のようなものを感じていたのかもしれません。理屈じゃない、心の声に従った、という感じでしょうか。私も「これだ!」と直感で動くことがあるので、この気持ち、なんだか分かる気がします。
このヴァースだけで、一人の若者が大きな夢を抱え、何かを犠牲にしながらも強い意志で一歩を踏み出した物語が凝縮されていますね。まさに、ロサンゼルスという街に集まる人々の原点を見るようです。
スクリーンへの憧憬:映画が私を呼んだ (第2ヴァース)
Summer Sunday nights We'd sink into our seats Right as they dimmed out all the lights A Technicolor world made out of music and machine It called me to be on that screen And live inside each scene
続くヴァースでは、別の語り手が映画への強い憧れを歌います。
- "Summer Sunday nights" 「夏の、日曜の夜」と具体的な情景が浮かびます。なんだかワクワクする響きですね。
- "We'd sink into our seats" "We'd" は "We would" の短縮形。ここでの "would" は、過去の習慣を表し、「(夏の日曜の夜には)よく座席に深く沈み込んだものだった」といった意味合いです。映画館のふかふかの椅子に身を任せる、あの心地よい感覚が伝わってきます。
- "Right as they dimmed out all the lights" "Right as" は「~すると同時に」「ちょうど~の時に」という、タイミングの良さを強調する表現。"dim out" は「(明かりを)徐々に暗くする」という意味。映画が始まる直前の、あの期待感に満ちた瞬間ですね!
- "A Technicolor world made out of music and machine" 来ました!"Technicolor"!これは鮮やかな色彩が特徴の映画のカラープロセスで、特に1930年代から50年代のハリウッド黄金期を象徴する言葉です。まさに『ラ・ラ・ランド』がオマージュを捧げている世界観!「音楽と機械(映写機や撮影機材など)で作られたテクニカラーの世界」…このフレーズだけで、魔法のような映画の魅力が凝縮されている気がします。
- "It called me to be on that screen" "It" はもちろん "A Technicolor world" を指します。「そのテクニカラーの世界が、私をスクリーンに出るように呼んだ」…つまり、映画の世界が「あなたもこちら側に来なさい!」と強く手招きしているような、抗えない魅力と運命的な呼びかけを感じます。
- "And live inside each scene" 「そして、それぞれのシーンの中で生きること」。ただ映画に出たい、というだけでなく、その物語の世界に完全に没入し、登場人物として生きたいという強い願望が表れています。映画好きなら、この気持ち、すごくよく分かりますよね!
このヴァースを聴くと、古き良き時代の映画館の光景や、スクリーンへの純粋な憧れが胸に迫ってきます。まさに、この『ラ・ラ・ランド』という映画自体が、私たち観客にそう感じさせてくれるのと同じように。
無一文からの挑戦:勇気か、無謀か (第3ヴァース)
Without a nickel to my name Hopped a bus, here I came Could be brave or just insane We'll have to see
このヴァースは、また別の夢追い人の物語。より切実な状況が歌われています。
- "Without a nickel to my name" これは「自分の名前には5セント硬貨1枚すらない」、つまり「一文無しで」という意味の力強いイディオムです。"nickel" は5セント硬貨のこと。全くお金がない状況をリアルに伝えていますね。
- "Hopped a bus, here I came" 「バスに飛び乗って、ここへ来た」。主語の "I" が省略され、リズミカルで口語的な表現になっています。"hop a bus" は、計画的というより勢いで飛び乗る感じ。そして "here I came" は、語順が倒置されていて詩的な響きがあり、「ついに来たぞ!」という到着の事実を強調しています。
- "Could be brave or just insane" 「(この決断は)勇敢なのか、それともただ狂気の沙汰なのか」。"Could be" が可能性を示唆しています。この自問自答、大きな決断をしたことがある人なら、少し共感できる部分があるのではないでしょうか?
- "We'll have to see" 「(結果は)やってみないと分からない」「成り行きを見守ろう」。自分の行動の結果がまだ不確かであることを認めつつ、未来に委ねるようなニュアンス。ここでの "We" は、語り手自身だけでなく、もしかしたら私たち聞き手や運命のようなものも含んでいるのかもしれませんね。
この部分は、無謀とも思える状況で夢だけを頼りに大都市へ飛び込んできた若者の、むき出しの情熱と少しの不安が感じられます。ハリウッドには、こんな風にして夢を掴もうとやってきた人々が、きっと星の数ほどいるのでしょう。
未来への期待と過去の影 (プレコーラス)
'Cause maybe in that sleepy town He'll sit one day, the lights are down He'll see my face and think of how he used to know me
最初のヴァースで彼を残してきた女性が、再び登場します。
- "'Cause maybe in that sleepy town" 「だって、もしかしたらあの退屈な町で」。"sleepy town" は、静かで変化の少ない、活気のない町を指す表現。彼女が飛び出してきた故郷のことでしょう。
- "He'll sit one day, the lights are down" 「いつか彼が座るだろう、照明が落とされた場所で」。これは映画館や劇場を暗示していますね。"He'll" は "He will" の短縮形。
- "He'll see my face and think of how he used to know me" 「彼は私の顔を(スクリーンや舞台で)見て、昔の私をどんな風に知っていたか思い出すだろう」。ここで重要なのが "used to know me" という表現。"used to + 動詞の原形" で「以前は~だった」「昔はよく~したものだ」という、過去の状態や習慣を表します。つまり、「今の私」ではなく「昔の私」との関係性を思い出す、という切ないニュアンスが含まれています。 ちなみに、"be used to -ing"(~することに慣れている)とは形も意味も違うので、英語学習者の方は混同しないように気をつけたいポイントですね!
成功した自分の姿を、かつて別れた彼が見てくれるかもしれない…そんなほのかな期待と、過去への少しの感傷が入り混じった、人間味あふれる感情が描かれています。この「もしも」の想像が、彼女の原動力の一つになっているのかもしれませんね。
希望と再生の賛歌:太陽はまた昇る (コーラス)
Behind these hills I'm reaching for the heights And chasing all the lights that shine And when they let you down (it's another day) You'll get up off the ground (it's another day) 'Cause morning rolls around and it's another day of sun
いよいよ、この曲の核心とも言えるコーラスです!
- "Behind these hills I'm reaching for the heights" 「これらの丘の向こうで、私は高みを目指している」。"these hills" は、ロサンゼルスを取り囲むハリウッド・ヒルズなどを指すと同時に、乗り越えるべき困難や目標の比喩とも取れます。"reaching for the heights" は、まさに成功や名声という「頂点」に向かって努力し続けている様子を表しています。
- "And chasing all the lights that shine" 「そして輝くすべての光を追いかけている」。街の灯りやスポットライトだけでなく、夢、チャンス、名声など、きらびやかで魅力的なもの全てを象徴しているようです。
- "And when they let you down (it's another day)" 「そして、彼らがあなたをがっかりさせるとき」。"they" は、夢を追う過程で出会う人々やシステム、あるいは運命といった、失望の原因となるものを漠然と指していますね。"let someone down" は「~をがっかりさせる」「~を裏切る」という大切なイディオムです。 括弧内の "(it's another day)" は、合いの手のように入る別の歌声で、「それでもまた新しい一日が来る」というメッセージを力強く後押ししています。
- "You'll get up off the ground (it's another day)" 「あなたは立ち上がるだろう」。"get up off the ground" は、文字通り地面から起き上がるという意味と、比喩的に「困難から立ち直る」「再起する」という意味を持ちます。これも応援のメッセージですね!
- "'Cause morning rolls around and it's another day of sun" 「なぜなら朝が巡ってきて、それはまた太陽の輝く一日なのだから」。"morning rolls around" は「朝がやってくる」という決まり文句のような表現。自然の摂理として必ず新しい日が来る、という安心感があります。そして、この曲のタイトルでもある "another day of sun"!新たな希望、新たなチャンス、そして太陽のような楽観主義を象徴する、最高のフレーズです。
このコーラスは、夢を追う道のりは決して平坦ではないけれど、何度打ちのめされても、太陽が昇るように新しい希望と共に立ち上がり続けるんだ!という、力強い応援歌になっています。聴いているだけで勇気が湧いてきますね! 「この表現、覚えておいて、落ち込んだ時に自分に言い聞かせたいな」なんて思ったりしました。
先人たちの声と自らの行動:もっと強く望め (第4ヴァース)
I hear 'em everyday The rhythms in the canyons that'll never fade away The ballads in the barrooms left by those who came before They say, "You gotta want it more" So I bang on every door
このヴァースでは、街に息づく先人たちの気配と、それに応えるように行動する語り手の姿が描かれます。
- "I hear 'em everyday" "'em" は "them" のくだけた言い方。何を「彼ら」と呼んでいるのかは、次のラインで明らかになります。
- "The rhythms in the canyons that'll never fade away" 「渓谷のリズム、それは決して消え去ることのないもの」。"canyons" は文字通りの渓谷かもしれませんが、ロサンゼルスのビル群の谷間や、エンタメ業界の奥深さの比喩とも考えられます。そこで鳴り響く「リズム」とは、夢を追う人々の情熱や活動の音、街のエネルギーそのものでしょうか。"that'll never fade away"(決して消え去らない)という言葉に、そのエネルギーの永遠性が示されています。
- "The ballads in the barrooms left by those who came before" 「酒場に残されたバラード、それは先人たちが残していったもの」。"ballads" は物語性のある歌のこと。ここでは、かつて同じように夢を追い、成功したり破れたりした先人たちの物語や教訓を象徴しているようです。"those who came before" は「先に来た人々」、つまり「先人たち」ですね。
- "They say, "You gotta want it more"" "They" は、前のラインの "rhythms" や "ballads"、あるいはそれらを生み出した先人たちを指しています。そして彼らが言うのは、"You gotta want it more"!「もっと強くそれを望まなければならない」。"gotta" は "got to" の口語形で、「~しなければならない」という強い必要性を表します。"it"はもちろん夢や成功のこと。これは、この街で成功を掴むためには、並々ならぬ渇望が必要だという、厳しいけれど真実のメッセージですね。
- "So I bang on every door" 「だから私はあらゆるドアを叩く」。この "bang on every door" という表現、すごくエネルギッシュで好きです!考えられるあらゆるチャンスを試し、積極的に行動するという意味の比喩。オーディションを受けまくる、売り込みに行く…そんな姿が目に浮かびます。
このヴァースからは、街全体が夢追い人たちの歴史とエネルギーで満ちていて、それが新しい挑戦者たちを鼓舞しているような、そんなダイナミックな情景が伝わってきます。「私もこの表現のように、諦めずに挑戦し続けたいな」と、背中を押されるような気持ちになります。皆さんはどう感じますか?
逆境と、本当に必要なもの (第5ヴァース)
And even when the answer's "No" Or when my money's running low The dusty mic and neon glow Are all I need
夢を追う道のりは、厳しい現実との戦いでもあります。
- "And even when the answer's "No"" "even when" は「~の時でさえ」と、逆境を強調します。「答えが "No" の時でさえ」、つまりオーディションに落ちたり、仕事のオファーを断られたりする時ですね。
- "Or when my money's running low" 「もしくはお金が底をつきかけている時」。"running low" は「(在庫や資金などが)乏しくなる」「底をつきかける」という便利なイディオムです。夢だけではお腹は膨れない、というシビアな現実ですね。
- "The dusty mic and neon glow" 「埃っぽいマイクとネオンの輝き」。"dusty mic" は、オーディション会場や場末のライブハウスにあるような、使い古されたマイクを想像させます。下積みや苦労の象徴かもしれません。"neon glow" は、劇場の看板やバーのネオンサインなど、エンターテイメント業界や夜の街を象徴する光。希望や魅力、そして時には虚飾の世界も表しているのかも。
- "Are all I need" 「それが私の必要な全てだ」。この一行に、彼女の覚悟と情熱が集約されています。たとえ答えがNOでも、お金がなくても、夢を追うための最低限の場所(マイク)と、その世界を象徴する光(ネオン)さえあれば、他には何もいらない。この潔さ、かっこいいですね!
このヴァースは、物質的な豊かさよりも、夢を追い求める情熱そのものが彼女を突き動かしていることを力強く示しています。多くのものを失ったり、持っていなかったりしても、一番大切なものさえあれば進んでいける、というメッセージは、普遍的な力を持っていますね。
未来への影響:次の世代へのバトン (プレコーラス)
And someday as I sing a song A small-town kid'll come along That'll be the thing to push him on and go go
再び、夢見る人が未来を想像するパートです。
- "And someday as I sing a song" 「そしていつか、私が歌を歌っているとき」。"someday" は未来の不特定の時。成功してステージに立っている自分を思い描いています。
- "A small-town kid'll come along" 「田舎町の子供がやってくるだろう」。"small-town kid" は、かつての自分のような、夢を抱いて都会に出てきた若い世代を指していますね。"come along" は「やってくる」「現れる」という意味。
- "That'll be the thing to push him on and go go" "That'll" の "That" は、前の文脈全体、つまり「私が成功して歌っている姿」そのものを指します。「それが彼を後押しするものになるだろう、そして進め進めと!」。"push someone on" は「(人)を励ます」「(人)を前進させる」という意味。自分の姿が、次の世代の夢を後押しする…そんな素敵な連鎖を夢見ています。最後の "go go" が、勢いと応援の気持ちを強調していて、とてもポジティブな響きです。
自分が誰かに影響を与え、その人の背中を押せる存在になる。これは、何かを成し遂げようとする人にとって、大きなモチベーションの一つになるのではないでしょうか。私もこのブログを通じて、誰かの英語学習の「go go!」になれたら、こんなに嬉しいことはありません。
太陽は何度でも昇る:希望の連鎖 (コーラスの繰り返しとアウトロ)
Behind these hills I'm reaching for the heights And chasing all the lights that shine And when they let you down (it's another day) You'll get up off the ground (it's another day) 'Cause morning rolls around and it's another day of sun(中略)
It's another day of sun The day has just begun It's another day of sun
曲の最後は、この力強いコーラスが何度も繰り返され、高らかに歌い上げられます。
"And when they let you down / The morning rolls around / It's another day of sun" というフレーズは、まるで魔法の呪文のよう。どんなに落ち込んでも、朝が来ればまた新しい太陽が昇り、新しいチャンスがやってくるんだと、優しく、そして力強く励ましてくれます。
アウトロの "(sun, sun, sun)" というバックグラウンドヴォーカルの繰り返しや、"Just another day of sun" という一節("Just" がつくことで「またありふれた太陽の日」という日常性と「それでもやっぱり希望の日」という二重のニュアンスが生まれる気がします)、そして "The day has just begun"(一日は始まったばかりだ)という言葉。これらが一体となって、揺るぎない楽観主義と、未来への無限の可能性を私たちに感じさせてくれます。
映画のオープニングでこの曲が流れることで、「これから素晴らしい物語が始まるんだ!」という期待感を最大限に高めてくれると同時に、登場人物たちが抱える夢と、その夢を追いかける日々のエネルギーを、私たち観客も共有できるような気がします。
"Another Day of Sun" から学ぶ英語表現:まとめとネクストステップ
さて、ここまで "Another Day of Sun" の歌詞を一緒に見てきましたが、いかがでしたか? この曲には、日常会話でも役立つ英語表現がたくさん詰まっていましたね!
- 口語表現の宝庫:
'Cause
,'em
,He'll
,gotta
といった短縮形や口語表現は、ネイティブの会話では当たり前に使われます。歌詞を通して触れることで、より自然な英語のリズムが身につきます。 - 心に響くイディオム:
"Without a nickel to my name"
(一文無しで),"let you down"
(がっかりさせる),"get up off the ground"
(困難から立ち直る),"morning rolls around"
(朝がやってくる),"bang on every door"
(あらゆる機会を試す),"running low"
(底をつきかける) など、比喩的で豊かな表現は、知っていると表現の幅がぐっと広がります。私も今回、改めて「このイディオム、こんな風に使えるんだ!」と発見がたくさんありました。 - "used to" の使い方: 過去の習慣や状態を表す "used to" は、日常会話でも頻出です。
"how he used to know me"
のような切ないニュアンスも出せるんですね。 - 前置詞の感覚:
at a Greyhound station
,west of Santa Fé
,sink into our seats
など、前置詞の具体的なイメージを掴むことも大切だと改めて感じました。
私たち、この一曲を通して、こんなにたくさんの英語表現と、夢を追う人々の熱い想いに触れることができましたね!
この曲の素晴らしいところは、ただ明るいだけでなく、夢を追うことの厳しさや切なさもちゃんと描いている点だと思います。だからこそ、多くの人の心に響くのかもしれません。私自身、この曲を聴くと、初めて『ラ・ラ・ランド』を観た時の衝撃や、シネコンでの感動、そして「よし、私も頑張ろう!」という前向きな気持ちが蘇ってきます。
この記事を書きながら、改めて歌詞の一つ一つをじっくりと味わい、その背景にある文化や感情に思いを馳せることで、以前よりもずっと深くこの曲を理解できた気がします。完璧じゃなくても、こうして一緒に一歩ずつ学んでいくことで、着実に英語の世界は広がっていくんですね。それって、本当に素晴らしい体験だと思いませんか?
さあ、あなたもこの "Another Day of Sun" を聴きながら、歌詞を目で追ってみてください。そして、今日ここで一緒に発見した表現やニュアンスを思い出しながら、ぜひ口ずさんでみてください! 「このフレーズを使って、あなたの夢を語ってみましょう!」なんて、ちょっとしたアクティビティも楽しいかもしれませんね。例えば、"I'm reaching for the heights of..." の後に自分の目標を入れてみたり。
この記事が、あなたの英語学習のモチベーションアップに、そして『ラ・ラ・ランド』という素晴らしい映画の世界をより深く楽しむための一助となれば、これ以上嬉しいことはありません。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。 もしよろしければ、皆さんのご感想や、「Another Day of Sun」のお好きなフレーズ、映画『ラ・ラ・ランド』への想いなども、ぜひコメントで教えてくださいね!
また次回の記事でお会いしましょう。今後とも『ねことシネマ』をどうぞよろしくお願いいたします。

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前回記事です! - 新企画スタート:「ミュージカル映画の歌詞で、一緒に英語を学ぼう!」
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