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【ネタバレなし】感想『バレリーナ』|アナ・デ・アルマスの魅力爆発!泥臭く戦う新アクションにしびれた

映画『バレリーナ』基本データ

  • 原題: Ballerina from the World of John Wick
  • 監督: レン・ワイズマン
  • 脚本: シェイ・ハッテン
  • 主要キャスト:
    • アナ・デ・アルマス(イヴ・マカロ)
    • アンジェリカ・ヒューストン(ディレクター)
    • ガブリエル・バーン(チャンセラー)
    • ランス・レディック(シャロン)
    • イアン・マクシェーン(ウィンストン)
    • キアヌ・リーブス(ジョン・ウィック)
  • 日本公開日: 2025年8月22日
  • 上映時間: 125分
  • 時系列: 『ジョン・ウィック:パラベラム』と『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の間の物語
  • 視聴方法(2025年8月現在):
    • 全国の劇場で公開中

この記事でわかること

  • 『ジョン・ウィック』シリーズを全作観た筆者が、なぜ本作を「本編より好き」と感じたかの理由
  • 主人公が女性になったことで生まれた、新しいアクションスタイルの魅力
  • 主演アナ・デ・アルマスの鬼気迫る演技と、圧倒的な存在感
  • スピンオフとして完璧と絶賛したい「ジョン・ウィック」の扱い方
  • シリーズに少し飽きてしまった人にこそ、本作をおすすめしたいポイント

はじめに

こんにちは。当ブログ『ねことシネマ』へようこそ。

今回は、2025年8月22日に日本でも公開されたばかりの映画『バレリーナ』について、鑑賞してきた熱量を込めて語りたいと思います。

私自身、『ジョン・ウィック』シリーズは過去4作すべて視聴済みです。続編が出るたびに批評家から高く評価される、アクション映画として非常に完成度の高いシリーズだと感じています。ただ、正直に告白しますと、熱心なファンというわけではありませんでした。特に、上映時間が3時間近くに及んだ前作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』では、そのあまりの濃密さに「もうジョン・ウィックはお腹いっぱいかもしれない…」と感じてしまったのも事実です。

そんな中で公開された、シリーズ初のスピンオフ作品。大きな期待と少しの不安を抱えて劇場へ足を運んだのですが…鑑賞後の感想は、その予想をはるかに超える「最高に面白い!」というものでした。

この記事では、なぜ私が本作を「本編よりも好きかもしれない」と感じたのか、その魅力をじっくりと掘り下げていきたいと思います。ストーリーの核心に触れる部分は控えめにしますが、アクションシーンの描写などは含みますので、少しでも情報を入れたくない方はご注意くださいね。

あらすじ


伝説の殺し屋ジョン・ウィックを生み出した組織「ルスカ・ロマ」で殺しのテクニックを磨き、暗殺者として認められたイヴ。ある任務の中で、亡き父親に関する手がかりをつかむ。父親を殺した暗殺教団の首謀者の手首にあった傷が、倒した敵にもあったのだ。

コンチネンタルホテルの支配人ウィンストンと、その忠実なコンシェルジュのシャロンを頼り、父親の復讐に立ち上がるイヴ。しかし、教団とルスカ・ロマは、はるか以前から相互不干渉の休戦協定を結んでいた。

復讐心に燃えるイヴは、立ち止まることなく教団の拠点にたどり着くが、裏社会の掟を破った彼女の前に、あの伝説の殺し屋が現れる。

正直なところ、このあらすじで物語の9割は説明できています。『ジョン・ウィック』シリーズをご覧になった方ならご存知の通り、この作品は複雑なストーリーで観客を驚かせるというより、ひたすらにアクションの創意工夫で見せていく映画です。ですので、ここから先も安心して読み進めていただければと思います。

(R), TM & (C) 2025 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

作品の魅力

本作の何が、私の心をここまで鷲掴みにしたのか。特に「ここが最高!」と感じた3つの魅力をご紹介しますね。

主人公の交代がもたらした、新たなアクションの息吹

本作が本家シリーズと一線を画し、大きな成功を収めている最大の要因は、主人公がキアヌ・リーヴス演じるジョン・ウィックから、アナ・デ・アルマス演じるイヴに変わったことだと思います。女性の殺し屋を主軸に置いたことで、アクションの質が根本から変化したのです。

ジョン・ウィックは、もはや人間を超越した「ババヤガ(鬼)」であり、どんな窮地でも切り抜ける最強の殺し屋として描かれていました。しかし、イヴは違います。彼女には天賦の才があるわけではなく、むしろ不器用ささえ感じさせます。男女の体格差という現実の中で、屈強な敵たちとどう渡り合っていくのか。その創意工夫こそが、本作のアクションの核となっています。

特に心惹かれたのは、彼女の戦闘スタイルです。周囲からは「女性ならではの戦い方をしろ」と言われ、時には「ずるい」とさえ言えるような手段を使い、その場の環境や道具を最大限に利用して生き残りを図ります。この環境を駆使した戦い方が本当に面白く、シリーズのマンネリ感を打ち破る、大きな魅力となっていました。

本家の洗練された「ガン・フー」とは対照的に、本作のアクションは、泥臭く生き残るための「サバイバル・フー」と呼ぶべきスタイルに進化しています。イヴはジョンより遥かに傷つき、ボロボロになる。その勝利は決して約束されたものではありません。だからこそ私たちは、彼女の痛みを共有し、拳を握りしめてスクリーンの中の彼女を応援してしまうのです。

クライマックス近く、村全体を巻き込んだ大乱戦では、ディナープレートがフリスビーのように飛び交い、アイススケートが武器になるなど、日常的な道具が次々と凶器に変わります。その様子は、時に往年のバスター・キートンのようなコメディ映画を観ているかのような楽しささえありました。このユーモアと残酷さが入り混じった独特の空気感は、本作ならではの新しい魅力だと感じています。

魂を宿すプリマドンナ、アナ・デ・アルマスの圧巻の存在感

そして本作の魂は、何と言っても主演アナ・デ・アルマスの存在感に尽きます。いやもう、素晴らしすぎました…!

私が彼女を初めて強く意識したのは、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でした。わずかな出番ながらも強烈な印象を残し、「もっと彼女のアクションが見たい!」と思った方も多いのではないでしょうか。本作は、まさにあの時のファンの渇望に、最高の形で応えてくれる映画です。

アクションのキレはもちろんですが、私が心を掴まれたのは、彼女の「表情」です。父親を殺された復讐心に燃える、鬼が宿ったかのような迫真の表情。予告編でも印象的に使われている、火炎放射器を手に敵と対峙するシーンで見せる、怒りと悲しみが入り混じった瞳には、完全に引き込まれてしまいました。

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彼女の演技がなぜこれほどまでに心を打つのか。それは、彼女が「ドラマ派の女優」であるからかもしれません。インタビューでレン・ワイズマン監督は、彼女の強みは複雑なアクションの振り付けの中でも、常に演技を最前線に保ち続けることだと語っています。(参考

彼女の演技は、観客にすべての一撃を「感じさせる」力を持っています。部屋の向こうに投げ飛ばされた時、彼女の表情は単なる衝撃だけでなく、痛み、驚き、そして不屈の決意を伝えてきます。この感情の透明性が、イヴというキャラクターを、神話的な存在だったジョン・ウィックとは違う、より人間的で共感できる主人公にしているのだと感じました。

スピンオフのお手本!完璧な“ジョン・ウィック”の描き方

最後に、私がこの映画で最も称賛したいのが、ジョン・ウィックの扱い方です。シリーズものの派生作品において、前作の主人公をどう登場させるかは非常に難しい問題ですが、本作はその完璧な解答を示してくれたように思います。

今作におけるジョン・ウィックは、単なるファンサービスのための客演ではありません。彼は、二つの重要な役割を担っています。

一つは、主人公イヴが殺し屋としてどれだけ成長したかを測る「物差し」としての役割。そしてもう一つは、同じく復讐に生きてきた者として、彼女の姿を映し出す「鏡」としての役割です。

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作中には、意図的に過去作を彷彿とさせるシーンが散りばめられています。それは、イヴが「第二のジョン・ウィック」とも言える存在であることを示すための、巧みな演出でしょう。そしてジョン・ウィック自身は、多くを語りません。しかし、まるで過去の自分を見守るかのようにイヴと対峙するその表情の裏には、様々な思いが渦巻いているのが伝わってきて、非常に胸が熱くなりました。

正直、スピンオフって「観なきゃよかった…」とガッカリすることも多いですよね。でも、『バレリーナ』は断言します、全くの別物です。むしろ本作を観たことで、ジョン・ウィックという男の孤独や優しさがより深く理解でき、シリーズ全体がもっと愛おしくなりました。これぞ、愛と敬意に満ちた最高の“答え合わせ”です。

まとめ

本作は、映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」で批評家スコア76%、観客スコア92%(2025年8月24日時点)と、観客から特に熱狂的な支持を受けています。

『バレリーナ』は、『ジョン・ウィック』という巨大なシリーズに、アナ・デ・アルマスという新たなスターと、「サバイバル・フー」という新しいアクションスタイルという、見事な風を吹き込んでくれました。

私のように『ジョン・ウィック』シリーズに少し飽きてきてしまったという方、そして、強い女性が主人公のアクション映画が好きな方には、特におすすめしたい一作です。ストーリーは非常にシンプルで分かりやすく、難しいことを考えずに楽しめる、最高のエンターテイメント作品に仕上がっています。

観て絶対に損はない一作です。この夏、ぜひ劇場でこの興奮を味わってみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。 あなたはこの映画のどんなところに惹かれましたか?もしよろしければ、ぜひコメントで教えてください!

  • IMDb『バレリーナ The World of John Wick』
    キャストやスタッフの詳しい情報、ユーザーからの評価やレビューなどが充実しています。英語サイトですが、作品の撮影秘話やTrivia(トリビア)も多く、さらに深く知りたい方にはおすすめです。
  • この記事を書いた人

HAL8000

映画と猫をこよなく愛するブロガー。 多いときは年間300本以上の映画を観ていて、ジャンル問わず洋画・邦画・アニメ・ドキュメンタリーまで幅広く楽しんでいます。

専門的な批評はできませんが、ゆるっとした感想を気ままに書くスタンス。 ブリティッシュショートヘア×ミヌエットの愛猫ハルも自慢したいポイントで、レビューの合間に猫写真や日常もたまに紹介しています。

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