映画『教皇選挙』基本データ
- タイトル:『教皇選挙』
- 公開年:2024年(米国)、2025年(日本)
- 監督:エドワード・ベルガー
- 出演:
- レイフ・ファインズ(ローレンス枢機卿役)
- スタンリー・トゥッチ(ベリーニ枢機卿役)
- ジョン・リスゴー(トランブレ枢機卿役)
- カルロス・ディエス(ベニテス枢機卿)
- ルシアン・ムサマティ(アデイエミ枢機卿) など
- 上映時間:120分
- 主な受賞・映画祭出品:
- 第97回アカデミー賞(2025年)で8部門ノミネート 脚色賞を受賞 など
- 視聴方法:
- 全国劇場で絶賛公開中
この記事でわかること
- あらすじはネタバレなしでサクッと解説
- コンクラーベが生む密室ミステリーの魅力
- 実際のカトリック教会の事情とどう重なる?
- システィーナ礼拝堂のこだわりセットがすごい!
- 私が観て感じたおすすめポイントや、観る前に押さえておきたいポイント
はじめに
こんにちは。当ブログ『ねことシネマ』にお越しいただきありがとうございます。2025年3月20日に劇場公開された映画『教皇選挙(Conclave)』を、さっそく鑑賞してきましたのでご紹介します。第97回アカデミー賞では作品賞や主演男優賞、脚色賞など計8部門にノミネートされ、見事に脚色賞を受賞したことでも大きな話題を呼んでいます。
実はこの日、私は劇場で3本立て続けに映画を観たのですが、その1本目が『教皇選挙』でした。(よろしければ2本目、3本目の記事もどうぞ)結果的に「アカデミー賞候補作なだけあって、非常に面白かった!」と心から思える作品でしたので、今回はその魅力をライトにまとめてみたいと思います。
あらすじ
舞台は前教皇の急死を受け、新たなローマ教皇を選出するコンクラーベ(教皇選挙)が行われるバチカン・システィーナ礼拝堂。全枢機卿が外部との連絡を絶たれた「密室」状態で、3分の2以上の票を獲得する候補が出るまで何度でも投票が続きます。
しかし、その票はなかなかまとまらず、選挙が長期化。さらに、どうやら水面下では陰謀や差別意識、スキャンダルまでも絡んでいる様子です。レイフ・ファインズ演じるローレンス枢機卿は、公正な選挙を実現すべく奔走しながら、バチカンを震撼させるある秘密を知ることとなります。

映画『教皇選挙』のみどころ
ミステリー要素が強い理由
「コンクラーベ」は通常、外部から完全に遮断された場所で行われるため、映画の舞台自体が“密室”そのもの。観ていると、まるでアガサ・クリスティ作品のようなミステリーに浸っている感覚になります。
誰が何を隠しているのか? どの枢機卿がどの候補を支持していて、裏にはどんな思惑があるのか? いくつもの疑惑や政治的駆け引きが交錯し、予想外の展開が次々と起こるスリリングさが本作の大きな魅力です。
社会的・宗教的メッセージ
本作はミステリー的な面白さだけでなく、カトリック教会内の保守派とリベラル派の対立も大きなテーマとして描いています。たとえば「女性は枢機卿や教皇になれない」という現実への疑問、あるいは現代の教皇フランシスコが打ち出すリベラル路線との対比など、現実の教会事情を重ね合わせるとより深く考えさせられます。
「宗教に詳しくない」「カトリックはわからない」という方でも、作品としてのサスペンスや権力闘争のドラマをしっかり楽しめるのでご安心ください。むしろ観終わったあと、「今の社会において、これは本当にフィクションと言い切れるのかな」と考え込む人もいるかもしれません。
システィーナ礼拝堂のセット再現
本物のシスティーナ礼拝堂は神聖な場所ゆえに撮影禁止ですが、本作では細部までこだわったセットが組まれ、まるで本物の礼拝堂に入り込んだような錯覚を覚えます。
実際に現地を訪れたことがありますが、映画でも「最後の審判」の壁画はじめ独特の荘厳な雰囲気がしっかり再現されていて、ディテール好きにはたまらない仕上がりでした。さすがに天井画までは映っていませんが、それでも礼拝堂の厳かな空気感は十分に伝わります。
まとめ
アカデミー賞で多くの部門にノミネートされるだけあって、『教皇選挙』は見ごたえのあるエンターテインメントに仕上がっています。密室ミステリーとして楽しめるだけでなく、カトリック教会の今後や女性の地位など、考えさせられるテーマも満載です。「コンクラーベって何だろう?」という方こそ、この機会にぜひ劇場で体感してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます!皆さんはどんなシーンが印象的だったでしょうか? ぜひコメント欄で教えていただけると嬉しいです。まだ観ていない方も、コンクラーベの緊迫感を大スクリーンで体感してみてください。次回のレビューもお楽しみに!
- IMDb『教皇選挙』
キャストやスタッフの詳しい情報、ユーザーからの評価やレビューなどが充実しています。英語サイトですが、作品の撮影秘話やTrivia(トリビア)も多く、さらに深く知りたい方にはおすすめです。