この記事でわかること
- 群馬県初のIMAXシアター「ユナイテッド・シネマ前橋」の体験レポート
- 109シネマズ菖蒲やグランドシネマサンシャイン池袋との比較ポイント
- 「これがIMAXか」と思い込んでほしくない理由
- 映画ファンが抱える“IMAXスクリーン問題”への本音
はじめに
こんにちは。当ブログ『ねことシネマ』へようこそ。
今回は映画作品のレビューではなく、地元・群馬県に2025年3月28日オープンしたIMAXシアター体験のレポートを熱くお届けします。実は群馬にIMAXができたのは初めてで、待ちわびた方も多いと思います。私も「やっと群馬にIMAXが来たか!」と胸が躍り、オープン前日の夜に「ウィキッド 二人の魔女」を観てきました。(何度見てもいい...。)
しかし、いざ蓋を開けてみると良いところもあれば物足りない点も。私の行きつけである、埼玉の109シネマズ菖蒲や池袋のグランドシネマサンシャイン(以下GCS池袋)と比べると「確かにIMAXの規格だけど...」とモヤモヤする場面もありました。そこで今回は、実際に前橋IMAXを体験して感じたこと、そして映画ファンの視点から「IMAXはもっとすごいんだよ!」と強く伝えたい想いを綴っていきます。

群馬県初IMAX「ユナイテッド・シネマ前橋」体験レポート
スクリーンが大きくなったとはいえ…
まずユナイテッド・シネマ前橋のIMAXシアターに足を踏み入れた瞬間の感想は、「ああ、確かに従来より縦に広がってるな」というもの。スクリーン高さが旧スクリーンより高くなっており、IMAXらしい縦長映像を実現しているのは事実です。周りのお客さんからは「すごい迫力」「音がめっちゃいい」といった声が聞こえてきて、初IMAXとしては確かに新鮮味があるんだろうな、と感じました。
しかし、私的には他の劇場のIMAXを何度も体験していることもあって、「想像したほどの大きさじゃないかな」と感じたのが正直なところです。スクリーン自体は通常のシネコンとしては十分大きいものの、「IMAXならもっとイケるだろ」という期待感ゆえに、少し物足りなさを覚えたんです。
旧スクリーン2から横幅が短くなっている!?
もともと前橋の“スクリーン2”は、横幅約20.1m×高さ約8.3mという国内屈指の“横長”劇場でした。しかしIMAXの基本アスペクト比は1.90:1。縦を広げようとすると、物理的に天井の高さが足りなくなります。そこで、横幅をやや縮めてでも縦を伸ばすという改修が行われたようです。実際に現地でスクリーンを見ましたが、旧スクリーン2の圧倒的な横幅から比べると、確かにやや狭くなった印象は否めません。IMAXとしては申し分ないものの、他館の大規模スクリーンを体験していると「もう少し迫力が欲しい」と感じてしまいました。
座席はリニューアルされても“特別感”が薄い
座席については、リニューアルして綺麗にはなったものの、プレミアムシートなどの特別仕様はなし。追加料金を払ってワンランク上の座り心地を楽しむ仕組みが見当たらないんですよね。
私としては、IMAXは「映画の特別な体験を楽しむ場所」。だからこそ、もう少し座席にも力を入れてほしかったのが本音です。例えば109シネマズ菖蒲は、会員なら先着順で“プレミアムシート”に追加料金なしで座れるんですが、それがリクライニングOKでめちゃくちゃ快適。大きなスクリーンを観るなら座席の広さや隣との距離感も大事だと思うので、この点では前橋IMAXに残念ポイントをつけざるを得ませんでした。
109シネマズ菖蒲とGCS池袋で感じる“真のIMAX”
「菖蒲のスクリーン、デカっ!」と素直に驚く
前橋IMAXを試した数日後、気になっていたポン・ジュノ監督の新作『ミッキー 17』を109シネマズ菖蒲で鑑賞してみました。“答え合わせ”的なつもりで同じIMAXレーザーを比べると、やっぱり迫力が全然違う! あの大きさには毎回圧倒されます。
劇場に入った瞬間から画面サイズに安心し、「ああ、これが自分の好きなIMAX感だ…」とテンションが上がる。音響の迫力も前橋に劣らず良好でしたが、何よりスクリーンの圧倒的サイズが“飲み込まれる感”を大きく左右するな、と痛感しました。
GCS池袋のIMAXレーザーGTは“別格”
さらに言うと、GCS池袋で採用されている「IMAXレーザーGT」は1.43:1という、ほぼ正方形に近い特別規格なんです。以前『インターステラー』のリバイバル上映をそこで観たときは、初回上映後に拍手が起こるほどの盛り上がり。会場全体が「これぞIMAX!」という熱狂に包まれていました。
もちろん群馬県から池袋へ行くのは簡単ではないかもしれません。でも、もし「IMAXってどんなもの?」と興味を持ったなら、一度でいいからGT対応の超大型スクリーンを体験してほしい。それくらい“別物”の映画体験が待っています。

「IMAXってこんなもの?」と思ってほしくない理由
群馬県にIMAXが登場したのは本当に嬉しいニュース! 初めて体験するなら、前橋IMAXでも十分迫力を味わえるはずです。ただ、もし『これがIMAXなんだ』『こんなものなのかな』と思ってしまったら、ぜひ都内の超大型スクリーンやプレミアムシートも試してみてほしい。実はIMAXには、まだまだ奥深い世界があるんですよ。「前橋のIMAXが物足りない」と嘆くわけではなく、“IMAXの可能性はもっと広い”と知っておいてほしいのです。
作品との“相性”問題と使い分け
本当にIMAX向きの映画は?
近年、IMAXカメラで撮影された大作が公開されても、タイミングが悪いとアニメ作品などにスクリーンを奪われがちという現実があります。例えばクリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』が公開されたとき、少し後から『名探偵コナン』がIMAX上映を開始し、ノーラン作品が早々に追い出される…という悲劇を目にした方もいるのでは。
もちろんコナンを大画面で楽しむのもアリですが、「IMAXカメラで撮った特別な映像を余すことなく堪能したい映画こそ、ずっとIMAXスクリーンで続けてほしい」というのが映画好きの本音です。
前橋IMAXの活用法
とはいえ、作品によっては「そこまで大画面じゃなくてもいいかな」「だけど通常スクリーンよりは迫力欲しいな」というケースもあると思うんですよね。そんなとき、ユナイテッド・シネマ前橋のIMAXがちょうど良い落としどころになるかもしれません。車で1時間以上かけて菖蒲まで行くほどでもないけれど、近場で少しでも良い環境で観たい――そんなニーズを満たしてくれる存在になってくれる可能性は十分あります。
今後の期待:IMAX増えるのは素直に嬉しい
今年の夏はジェームズ・ガン監督の『スーパーマン』や新生『ファンタスティック・フォー』、さらに『ジュラシック・ワールド』の新三部作など、IMAX向きのハリウッド大作が目白押し。日本だと『鬼滅の刃』あたりにスクリーンを持っていかれそうな予感はありますが、それでも“選択肢が増えた”のはポジティブなことです。
少なくとも従来の群馬県にはIMAXという選択肢がなかったわけで、映画ファンとしては文句を言いつつもありがたい。こうやって劇場の数が増えることで、“大スクリーン”を観たい作品をローテーションさせたり、大作が複数重なったときの受け皿になったり、いい効果も期待できます。
まとめ
ユナイテッド・シネマ前橋のIMAXシアターは、確かにスクリーンの縦幅が広がって、従来スクリーンより“IMAXらしさ”が増しています。一方で、109シネマズ菖蒲やGCS池袋のように「劇場に入った瞬間、画面がデカすぎて笑うレベル」までは届かず、座席の快適性にも特別感はありません。
それでも「群馬県初のIMAX」というだけで大きな前進だし、初めてIMAXを体験する方には充分なインパクトがあるでしょう。何より近場で手軽に“いつもより迫力のある映画”が楽しめるのは大きなメリットです。私自身も使い分けをしながら、ここで観る作品も出てきそうだなと思います。
一方で、首都圏には池袋の1.43:1スクリーンや、群馬近郊でも菖蒲のIMAXなど“別次元”の映画体験ができる劇場もあります。前橋でIMAXデビューした方には、ぜひその世界の広さも知ってもらえたらうれしいですね。「映画ってこんなにスケールのある娯楽なんだ」と改めて感動するはずです。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。IMAXの魅力や、劇場選びの悩みなど、皆さんはどうお考えでしょうか? ぜひコメントでお気軽にシェアしてください。今後も当ブログ『ねことシネマ』では、映画館の新サービスやスクリーン事情、もちろん猫ネタも絡めてゆるっと発信していきます。
観たい映画が続々公開されるこれからのシーズン、どこで・どう観るか悩むのも楽しいですよね。ぜひ「一度でいいから超大型IMAXで観てみるか…」というチャレンジ、してみてはいかがでしょうか? それでは、また次回の記事でお会いしましょう。
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