映画『オズの魔法使』基本データ
- タイトル:『オズの魔法使』
- 公開年:1939年(米国)、1954年(日本)
- 監督:ビクター・フレミング
- 主演:
- ジュディ・ガーランド(ドロシー役)
- レイ・ボルジャー(案山子役)
- バート・ラー(ライオン役) など
- 上映時間:101分
- 主な受賞・映画祭出品:
- 第19回アカデミー賞(1940年)で作曲賞を受賞 など
- 視聴方法:
- 各種動画配信サイトで配信中
この記事でわかること
- セピアからカラーに移り変わる名シーンの衝撃
- 1939年当時の最先端技術と職人技の数々
- “おとぎ話”としての王道ストーリーの魅力
- 改めて感じた映画の力と、後世に与えた影響
- 『ウィキッド』公開を前に高まる期待感
はじめに
いつも当ブログ「ねことシネマ」にお越しいただきありがとうございます。今回は1939年公開の名作ミュージカル映画『オズの魔法使い』を改めて鑑賞しました。実は、もうすぐ映画『ウィキッド ふたりの魔女』が公開されるということで、「やっぱりあの伝説的作品を振り返っておこう」と思ったのがきっかけです。ストーリー自体は有名なので忘れているわけではなかったのですが、それでも久々に観ると「こんなシーンだったっけ!」という再発見があり、大いに楽しむことができました。
あらすじ
カンザスの農場で暮らす少女ドロシーは、飼い犬のトトと共に単調な日々を送っていました。ところがある日、大竜巻に巻き込まれて見知らぬ場所へ飛ばされます。セピア色の世界から一転、目の前には鮮やかな“オズの国”が広がっていたのです。北の善い魔女グリンダから「エメラルドの都にいる大魔法使いオズを訪ねれば帰れるかもしれない」と聞いたドロシーは、道中でカカシやブリキの木こり、臆病ライオンといったユーモラスな仲間と出会いながら旅を続けます。しかし西の悪い魔女の妨害も激化し、果たしてドロシーは無事にカンザスの家へ戻ることができるのでしょうか……?
セピアからカラーへ──時代を超える魔法
本作でまず印象に残るのは、冒頭がモノクロ(セピア調)で始まり、ドロシーが家の扉を開けた瞬間に一気にカラーの世界へ切り替わる場面です。初めて観たとき、何の前情報もなかったため「おおっ!」と声が出てしまうほど衝撃を受けました。1939年当時はモノクロ映画が主流で、カラーといえば最先端のテクニカラー技術。そこにさらに照明やセットの工夫を凝らし、観客を魔法の国へ誘う華麗な演出を実現しているのです。
CGのなかった時代だからこそ感じられる職人技も大きな見どころ。チープさは否めない部分もありますが、それ以上にスタッフの創意工夫や「度肝を抜かせたい!」という気迫に胸を打たれます。
王道ストーリーの力と「映画は楽しければいい」
『オズの魔法使い』はおとぎ話の王道そのもの。主人公ドロシーが仲間とともに冒険し、試練を乗り越え、最後には「我が家ほど素敵な場所はない」と気づく展開は、まさに安心感のかたまりです。
しかし、その王道性こそが長年色あせない魅力と言えます。とにかく楽しませるエンタメ精神にあふれていて、セットや衣装も豪華。「サリヴァンの旅」(1941年公開)で主人公が痛感したように、「面白ければいいじゃない!」という映画の原点を体現する作品でもあるでしょう。

映画史に残る名作と『ウィキッド』への期待
1939年という時代を考えれば、本作の映像技術、特殊効果、衣装デザインは驚異的。さらにジュディ・ガーランドの歌う「虹の彼方に(Over the Rainbow)」は、アカデミー歌曲賞を受賞するなど映画史に残る名曲です。その美しいメロディに乗せて、ドロシーは憧れの世界を夢見ますが、結局たどり着くのは「家が一番」という普遍的なメッセージ。本作が長く愛され続ける要因の一つには、こうした親しみやすいテーマもあるのかもしれません。
一方で、スピンオフ的な作品として『ウィキッド ふたりの魔女』が登場するなど、“オズ”の世界観はいまでも広がり続けています。私も公開を心待ちにしているところです。本作を観直しておくと、きっと『ウィキッド』がさらに楽しめるのではないでしょうか。
まとめ──やっぱり“おうち”が一番?
わが家の猫・ハルを撫でながら、「ドロシーの言葉通り、家ほど素敵な場所はないなあ」としみじみ思いました。1939年公開のクラシック映画ながら、時代を超えて今なお多くの人を惹きつける『オズの魔法使い』。配信で気軽に観られる時代ですので、ぜひウィキッドの前にご覧になってみてはいかがでしょうか。昔の作品だからと軽く見るのはもったいない――そんな魔法の力をきっと実感できるはずです。

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- IMDb『Ozu no mahôtsukai』
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